低ホスファターゼ症
ご存じですか「低ホスファターゼ症」
低ホスファターゼ症は アルカリホスファターゼという酵素の値が低下して起こる骨の石灰化障害です。
主な症状は、「骨の石灰化障害」と「4歳未満の乳歯の早期脱落」です。
4歳未満の乳歯の早期脱落というのは、永久歯との交換時期でもないのに歯が抜けてしまうことです。特に下の前歯から抜けてしまいます。
永久歯と交換されるときは、歯の根が吸収されます(短くなる)が、この病気で抜けた場合は歯の根は吸収しません(長い根)。
乳歯だけが抜けるの?
なぜこのようなことが起こるのかというと、セメント質と歯槽骨が接着して、歯が抜けないようになっているのですが、低ホスファターゼ症ではセメント質がうまく作られず、この接着が不十分となってしまうからです。
永久歯でも同様の状況になっていますが、乳歯と比較して歯根が長いため脱落にまで至らない場合が多いのですが、脱落してしまうこともあります。
進行性の病気です
低ホスファターゼ症は進行性の疾患で、乳歯早期脱落だけではなく、成長とともに運動機能の低下や骨の痛みなどが出現してしまうこともあります。
こんな時は要注意
●1~4歳で乳前歯が抜けた
●抜けた乳歯の歯根が長いまま
●歯周ポケットが4mm 以上の部位が多い
●抜けた乳歯の隣在歯もグラグラする