大人のむし歯と予防 3

フッ化物配合歯磨剤のう蝕予防効

 ほかのむし歯と同様に フッ化物の応用は大人のむし歯の予防にも有効なことは間違いありません。その方法は、歯科医院でフッ素を塗る方法、自宅でフッ素洗口をする方法、フッ素入りの歯磨き粉を使用する方法などがあります。

 しかし、その効果を妨げる要因があります。それは、歯磨き後の嗽(うがい)です。歯磨き後、何度も何度も嗽をしていませんか?

 ほかの阻害要因としては、歯磨剤の少量使用、低濃度フッ化物配合、ブラッシング途中の吐出,ブラッシング直後の飲食などが指摘されています。

 あなたもあなたの家族も、「歯磨き途中でお口の中の泡をぺー!」「たくさんのお水で何回もブクブクぺー!」そして「あ~、サッパリした」ってしているのでは?サッパリしてもフッ素の効果はなくなってしまっています。

イエテボリテクニック

 2019年5月8日(水)に放送されたNHKの「ガッテン」という番組で「虫歯リスクが激減!?発見!新★歯みがき法というタイトルの放送がありました。

 その内容、以下に示すスウェーデンで発表された歯磨き方法の話でした。

・歯ブラシに2cm の歯磨剤をつける
・歯磨剤を歯面全体に広げる
・2分間歯を磨く
・歯磨剤による泡立ちを保つ(途中で吐出しない)
・終了後歯磨剤を吐出せずに10㎖ の水を含む
・30秒間洗口し,吐出する
・最低2時間は飲食しない

10㎖の水、これってペットボトルのキャップで2杯弱、小さじ2杯ってところでしょうか。

ダブルブラッシング法

 ブラッシング時に歯磨剤を用いたくない、あるいはブラッシング後に十分洗口して、汚れを口腔外に排出したいという方には、ダブルブラッシング法という以下の方法も発表されています。

ファーストブラッシング:
1回目のブラッシングでは歯磨剤をつけない、あるいはつけて(フッ化物無配合歯磨剤でも可)ブラッシングして十分に洗口する。
セカンドブラッシング:
歯ブラシにフッ化物配合歯磨剤(できればジェルかフォームのように分散性の高い剤型のもの)をつけて歯面に適用(歯面に延伸する)し、15ml による約5秒間の洗口を1回行う。

どちらも馴染みにくいという方、面倒でも歯科医院でフッ素塗布、フッ素溶液で嗽のほうが馴染みやすいでしょうか?