大人のむし歯と予防 1

大人のむし歯は増えている

 下のグラフはむし歯を持つヒトの割合の23年間の推移です。
 幼年期・少年期にかけては,むし歯は激減してきています。
 しかし、青年期には減少傾向が鈍り,壮年期・中年期は高止まりです。
 さらに高年期には、一転して増加に転じています。
 ここには,高齢者がより多くの歯を残すようになった喜ばしい事象と,多く残るようになった歯に、高齢者に特有の根面う蝕が多発しているという難しい現実が重なっています。
 また、むし歯保有者が少年期まで低いのに、中学生、高校生、成人ではその何倍も多いことが分かります。

大人のむし歯のリスク

なぜ、大人のむし歯が増えているのでしょうか?
その原因として以下のものがあげられます。
  根面の露出
  唾液分泌量の低下
  義歯の装着
  ブラッシングスキルの低下
  公的歯科検診からもれる 等

歯科健診へ行こう

 大人の歯科健診ですが、このサイトの「様々な健診」に書かれているように、「群馬銀行」「市町村共済組合」の保険に加入されている方、前橋市成人歯科健診の対象になっている方、75歳の方は公的歯科健診を利用することが出来ます。

 また、政府も全国民に毎年の歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入に向け、検討を始める方針のようです。
 これは、歯の健康を維持して他の病気の誘発も抑え、医療費全体を抑制する狙いがあるようです。

 香川県の調査では、1年に2回以上の歯科健診を受けているヒトと1度も受けないヒトでは、医科も含めた年間の医療費が8万円も少なくなっているという結果が出ています。

 当医院でも半年に1回の受診をすすめております。ぜひ、健診を受けるようにしましょう。