スポーツドリンク1
スポーツドリンクを考える
お正月、いかがお過ごしだったでしょうか。テレビで駅伝観戦をされた方も多いはず。テレビを見ていると、選手たちがレース中に水分補給をしていますが、そこで活躍しているであろうスポーツドリンクについて考えてみます。
水分補給とドリンクの濃度
飲料の小腸での吸収に影響を及ぼす要因に浸透圧があります。
スポーツドリンクの浸透圧は含有する成分の濃度が関係し、浸透圧が体液(290 mOsm/L)と等しいものを等張(アイソトニック)、高いものを高張(ハイパートニック)、低いものを低張(ハイポトニック)といいいます。CMでアイソトニック飲料って言っているのはこのことなんですね~
等張のものはそのまま吸収されます。飲料の浸透圧が高すぎたり,低すぎたりすると吸収に時間がかかります。そのため,市販のスポーツドリンクは等張付近に調整されていいます。
水分吸収に影響するもの
さて、スポーツドリンクを飲むと 甘くて少し塩辛い味がしませんか?
ご存じのようにスポーツドリンクにはグルコース(ブドウ糖(糖分))とナトリウム(塩分)が入っています。
なんと2つが共存したほうが水分の吸収が促進されるのです。エネルギー補給と塩分補給が一緒に出来るなんて一石二鳥どころか三鳥。
ところで、経口補水液は感染性腸炎の下痢など、水分と電解質を迅速に腸管で吸収することを目的に開発されていて,その糖質濃度と浸透圧はスポーツドリンクより低くなっています。
水分補給を優先させる場合には経口補水液が有効なようです。
次回は、スポーツドリンクに含まれる糖質について考えたいと思います。