噛みしめとスポーツ 1
スクラム(ラグビー)
ラグビーをご存じない方には、チンプンカンプンなお話で恐縮です。
ラグビーの放送で図のような光景を見たことがありますか?これがスクラムです。
スクラムは、ボールを落としたり前に投げてしまった軽い反則の時、密集からボールが出ないと場合などプレーが中断した時に行われます。
基本的に自分のプレーヤー8人と相手チームの8人でスクラムが組まれ、そのスクラムの真ん中に投げ込まれたボールを押し合って奪い合います。
クラムで相手を制するために、押す力が重要になります。
押す力と噛みしめ
スクラムの際に噛みしめをするかしないかは、人それぞれのようです。ある調査では、噛みしめる選手と噛みしめない選手はほぼ半々。二つグループでスクラムを押す力には殆ど差がなかったようです。
しかし、噛みしめる選手に意識的に噛みしめないでスクラムを押してもらうと、その力は激減しました。逆に、噛みしめない選手に意識してか噛みしめをしてスクラムを押してもらっても差は見られなかったようです。
噛みしめとマウスピース
噛みしめる選手にカスタムメイド(歯医者で作った)のマウスピースを装着させると、噛みしめる力だけではなく下肢(ヒラメ筋)にも影響を与えてスクラムを押す力は強くなることが分かっています。
マウスピースは外傷事故防止、噛みしめに伴う過剰な負荷から顎やお口を保護するだけでなく、運動時の複数の筋肉に影響を与えているようです。少なくともパフォーマンスに対してマイナスになることはありません。