コイの歯
コイのお口には歯がない
鯉のぼりの季節。鯉のぼりと言えばこんなことわざもありますね。
<江戸っ子は五月(さつき)の鯉(こい)の吹き流し/口先ばかりではらわたはなし>。 かつての江戸っ子のきっぷを表した文句で、口では荒っぽいことを言っていても腹の中はさっぱりしているという意味です。
さて実際のコイの口には、歯がありません。コイのお口は荒っぽくはないようです。
鯉の歯
では、カニの甲羅やタニシの貝殻など、吸い込んだ硬いものはどうしているのでしょう?
コイには、喉の部分に上下にある「咽頭歯(いんとうし)」と呼ばれる歯が発達しています。この歯は臼のような形をしていて、カニの甲羅やタニシの貝殻など、吸い込んだ硬いものを歯で砕いて食べています。 また、砕いた甲羅や貝殻はエラぶたから吐き出しています。
のどに歯があるのは金魚も同じで、お口に歯はなく咽頭歯ですりつぶしてエサを食べています。
機会があったら、コイや金魚のお口を観察してみてください。