スポーツドリンク4

新しいスポーツドリンクの活用法

 今回は、新しいスポーツドリンクの活用法として、2つの方法をご紹介します。

マウスリンス

 1時間程度の運動時なら、糖質を飲まずに口に含むことだけでパフォーマンスが向上することが報告されています。
 この方法は運動中に糖質を含む溶液で5秒間程ゆすいで吐き出すことから、「マウスリンス」(うがいの薬液ではありません)と呼ばれています。

 そのメカニズムは糖質がエネルギー源として作用するのではなく,口のなかで「甘い!」と感知されると、脳が活性化され中枢性疲労が軽減されたことによるものと考えられています。脳を騙して甘いものを食べて元気を取り戻した気分にさせようってことでしょうか?

 今までの研究では,中~高強度で行う30 ~ 60分間の自転車運動やランニングにおいて、タイムトライアルの記録短縮,運動持続時間の延長などが報告されています。
 効果が確認されたマウスリンスの条件は、市販のスポーツドリンクの糖質濃度と同等、またはやや高い濃度のドリンクを運動中5~ 15分おきに5~ 10秒間ゆすぎ吐き出す方法でした。
 マウスリンスの効果については今後さらなる検討が必要ですが、糖質摂取により起こる消化器の不快感を伴わずに効果が得られる点がメリットと考えられています。

アイススラリー


 アイススラリーとは、と微小な氷がシャーベット状に混ざった氷飲料です。

 暑熱環境下における運動時には,体温の過度な上昇を抑え,熱中症を予防,持久性運動能力の低下を抑制するために積極的に身体を冷却することが勧められていますが、競技現場での身体冷却法の一つとして,アイススラリーの摂取が注目されています。
 
 アイススラリーは、低温で流動性が高く,氷が水に溶ける際に体内の熱を多く吸収することができます。その冷却効果は冷やした飲料よりも高く,有用な暑熱対策となります。

アイススラリーは製品としても販売されていますが、自分でスポーツドリンクを用いてアイススラリーと同程度の冷却効果をもつクラッシュドアイスを作ることもできます。
 作り方は、氷 : スポーツドリンク=3:1~2程度をミキサーにかければOKです。氷の粒をより細かくするとさらに冷却効果が上がります。。